日本カトリック正義と平和協議会
会長 松浦悟郎司教 様

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2013年11月25日

[教会の政治的言動を憂慮する会]  
“会員有志”

植田眞弘(大船教会)
牛島孝彦(清瀬教会)
大田英夫(岡山教会)
河野定男(夙川教会)
澁木嘉孝(大船教会)
志村一郎(由比ヶ浜教会)
野村勝美(山手教会)
原田重光(草加教会)
山内智恵子(鷺沼教会)
(他 4名)
(註)

(註)本書には氏名・所属教会を明記してあります。

日本のカトリック教会内部の「情報公開」についての質問
 

主の平安

松浦司教様は2013年11月1日付けで安倍晋三内閣総理大臣宛に、
『日本カトリック正義と平和協議会は「特定秘密保護法案」に反対します』
という文書を出されました。

日本のカトリック教会においても、信徒には知ることの出来ないものがあります。“秘密”といえば秘密です。松浦司教様が直接担当なさっている事柄で、私たちが知りたいのは次の二点です。

  1. 谷大二司教様の「さいたま教区長」、並びに「日本カトリック正義と平和協議会会長」の、突然の辞任の「理由」。

  2. 「日本カトリック正義と平和協議会」の会計報告。運営資金、特に私たち信徒の「月定献金」及び「ミサ献金」との関係。
    信徒の「月定献金」及び「ミサ献金」とは全く関係なく運営されているとすれば、その資金源はどこか。

1) についてのカトリック新聞での通達は、

【速報】さいたま教区の谷司教、退任 July 28, 2013
教皇フランシスコは、さいたま教区の谷大二司教(60)が、教会法401条2項の規定に従って提出した退任願いを受理した。バチカンが7月27日、発表した。(中略)
教会法401条2項は、教区司教が健康を損なうか、または他の重大な理由により、司教の職務を続けることが困難になった場合、退任の意思表示を行うよう求める条項。(後略)

ということです。この記事以上のことは信徒には分かりません。しかし当然ながら強い関心はあります。さいたま教区信徒にとりましては教区長ですし、全国的には、「日本カトリック正義と平和協議会」の会長であります。突然の辞任を、原因は何か、と思うのは当然の心理です。

教会法第401条2項の規定は、

教区司教は、健康を損ない、又はほかの重大な理由により職務遂行困難となった場合には、退任の意思表示を行うよう切に求められる。

とあります。「切に求められた」辞任であった訳です。「強要」されたということです。何故ですか? 健康が問題でなかったことは、カトリック新聞やキリスト新聞における谷司教様の動向報道で明らかです。お元気で活動なさっている訳です。ならば、「ほかの重大な理由」は、何でしょうか?

余りに度が過ぎた政治的言動故か、というのが私たちの第一感でした。
しかしこれであれば、谷司教様だけがどうして、ということになります。お一人だけではないですから。

従って、「ほかの重大な理由」が有ったと推定できます。教区長、正平協会長という重要役職を辞さなければならなかった重大な理由とは何でしょうか。信徒には「知る権利」があると思います。公表されない故に、きわめて不健全な憶測が、信徒間に広がっています。因みに、11月23日に開催された「さいたま教区大会」でミサを司式なされた岡田大司教(さいたま教区管理者)は、谷司教辞任理由について何のご説明もなさいませんでした(参加した当会会員談)。

2) について、私たちは、聖職者の政治社会的言動を批判しています。
それに対し、「日本カトリック正義と平和協議会」を傘下におく「社会司教委員会」は、『なぜ教会は社会問題にかかわるのか Q&A』という書物を出されました。QはともかくAは私たちにはまったく納得のいかないものでした。同書を基礎として何度か質問しましたが、なしのつぶてであります。無視されています。高見社会司教委員長は同書の「はしがき」で、「納得できない場合はわたしたちに問いなおすこともできるでしょう。」と明言されているにもかかわらずです。言行不一致です。

私たちの基本的な認識を申し上げます。

「政治体制の構築や社会生活の組織づくりに直接介入することは、 教会の司牧者の任務ではありません。この任務は信徒の召命の分野であり・・・」(カテキズム2442項)

とあります。特定秘密保護法の問題は、明らかに「政治体制の構築、社会生活の組織づくり」の問題であります。それ故私たちは、『日本カトリック正義と平和協議会は「特定秘密保護法案」に反対します』という文書を内閣総理大臣あてに出されたことは、聖職者の任務を逸脱したものと考えます。

本論に戻ります。
私たちの思想信条と異なる活動に献金することは、分かっていて振り込め詐欺に応じるようなものです。苦痛であります。
従って、「日本カトリック正義と平和協議会」の資金出納を“秘密にせず”、信徒の「知る権利」に応じて公表して頂きたいと求めるのであります。資金源によりましては、私たちは相応の対応をしなければなりません。
長々と書きました。要は、

  1. 谷大二司教様の、「さいたま教区長」、並びに「日本カトリック正義と平和協議会々長」辞任の理由

  2. 「日本カトリック正義と平和協議会」の会計報告、特に「収入源」、この二点を“秘密”にしないで公表して下さい

ということです。

追記でございますが、1937年(昭和12年)10月9日 中国河北省正定で発生した聖職者焼殺事件について、池長大司教様が日本カトリック司教協議会会長の立場で『書簡』を出されました。その件について私たちは池長大司教様に、「書簡内容の根拠」資料の公開を求めておりますが、拒否されています。このことについて、松浦司教様はどのようにお考えでしょうか?(*)


以上、基本質問2点、追加質問1点につきまして、ご回答下さいませ。
なお本文は、2013年11月28日をもって、インターネット・サイトへアップ致します。
URLは下記の通りとなります。
http://www.yokohama-yamate.jp/ksy/shk131128.html

私たちは、あらゆる組織が、国家から個人レベルに至るまで”秘密”を持っており、秘密を守ることが信頼の根幹であると考えておりますが、本文の私たちの求めは、特定秘密保護法に反対される松浦司教様のお考えからすれば、当然応じて頂けると存じます。ご回答をお待ち申し上げます。

敬白

(*)
http://www.yokohama-yamate.jp/ksy/front-seitei.html
http://www.yokohama-yamate.jp/ksy/remarks.html


ご回答は、下記へ賜れば、幸いでございます。

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