正定事件
資料
外務省『支那事変 第三國人関係事故及被害関係』
(派遣軍行動ニヨル事故ヲ含ム)
昭和12 27034
北平 25日後発
本省 10月25日夜着
廣田外務大臣 森島参事官
第896号
本官発天津宛電報
第162号
24日佛國大使館ヨリ正定「カトリック」教会カ10月9日所属不明ノ匪賊ヨリ攻撃ヲ受ケ左記9名拉致セラレタル旨ノ報道ニ接シタル趣ヲ以テ日本軍側ニ於テ詳細事情調査ト共ニ救出方配慮ヲ得度キ旨申越セル処軍事行動中軍側トシテモ特ニ措置スルノ余裕ナカルヘシト思考セラルルニ付教会関係者ヲ現地ニ入レ自ラ匪賊側ニ折衝セシムルノ外ナカルヘシト思考セラル
Mgr. Frans Schraven Lucien Charny Eugène Bertrand Emmanuël Robial Gerard Wouters Antoon Geerts Antonin Biscopitch
Thomas Ceska (引用者註、以上はタイプでなく手書き記入、姓のみ)
Wladyslaw Prinz (同、教会トハ関係ナシ、と名が記載されていないのはこの人物と思われる)
大臣ヨリ佛ヘ転電アリタシ
佛ヨリ墺、洪、波蘭、致へ転電アリタシ
大臣、上海ヘ転電セリ
[外務省執務報告 東亜局 第三巻 昭和十二年 p.329~330]
九、正定「カトリック」教会関係外人拉致事件
十月二十四日在北平佛國大使館ヨリ同地我方大使館ニ対シテ正定「カトリック」教会カ十月九日所属不明ノ匪賊ヨリ攻撃ヲ受ケ教会関係外人九名拉致セラレタル旨ノ報道ニ接シタル趣ヲ以テ日本軍側ニ於テ詳細事情調査ト共ニ救出方配慮ヲ得度キ旨申趣シタル趣ナリ
右ニ関シ天津総領事館ヨリ同地軍側ニ取調方依頼シ置キタル趣ナルカ本件ニ関シテ軍側ニ於テモ十一月末日迄ノ所何等情報ナキ趣ナリ
尚本件に関シテハ在京羅馬法王使節ヨリモ十一月中旬当省係官ニ対シ取調方依頼アリタリ
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