正定事件 資料

外務省
『支那事変ニ関連スル在支第三国(英米ヲ除ク)財産被害調査表/1939年』

原典

p.36~39

原典 21-22/44
p.37-38[佛蘭西]

事件:正定外国宣教師遭難事件

在京大公使館の取扱方:

11月12日在京ローマ法王施設より11月4日附新潟教区長よりの書翰添附トマス・チエスカノの安否照会
11月25日附同教区長より死亡確実なる旨通報越
11月26日附同教区長より真相糾明方依頼


主管局課及関係軍当局:東亜一

被害発生時日:12年10月9日

被害発生場所:河北省正定


被害者及被害物:

カトリック教会宣教師8名 オルガン師1名
(佛人3名、和蘭人3名、波蘭人1名、墺太利人1名、匈牙利人1名)


被害程度:満州軍により殺害

現地佛國側の取扱振:

12年10月24日佛國大使館より森島参事官宛真相調査方依頼
13年4月16日附佛大使館覚書を以て本件に関しては今後何等問題を提起せさる旨申越


我方現地の之に対する態度:

11月10日附天津堀内総領事発北京森島参事官宛機第104号を以て軍側の調査書送付
11月22日正定に於て挙行弔祭式に我方参列
13年2月27日北京に於て横山少佐より見舞金として九千円寄附金として一万五千円北支カソリックに手交
更に
4月16日森島参事官より佛大使館に対し物的損害に対し一万五千円寄附として一万円其他千円手交


p.58~60

原典 38/44
p.58 [波蘭]

事件:波蘭人殺害(正定事件佛國の部参照)

在京大公使館の取扱方:12月14日附在京波蘭大使館書翰を以て通報

主管局課及関係軍当局:欧二

被害発生時日:12年10月9日

被害発生場所:河北省正定

被害者及被害物:波蘭人 プリンツ (浙江省温州教会所属牧師)

被害程度:満州軍により殺害


現地波國側の取扱振:

13年4月2日附在支波蘭公使発日高総領事宛公文を以て損害賠償要求
7月22日附波蘭公使発谷公使宛公文を以て森島参事官の提示せる条件を受諾するも遺憾の意表明のため北京より代表者来滬方要求


我方現地の之に対する態度:

5月7日森島参事官往訪回答文を手交遺憾の意を表し将来の保証に付凡ゆる措置を講?じたる旨通報
8月6日矢口書記官波蘭公使を往訪遺憾の意を表明(佛國の部参照)


原典 33/44
p.60 [和蘭]

事件:和蘭宣教師殺害(正定事件佛國の部参照)

主管局課及関係軍当局:東一

被害発生時日:12年10月9日

被害発生場所:河北省正定

被害者及被害物:カトリック宣教師等9名(内和蘭人3名)

被害程度:満州軍により殺害


現地和國側の取扱振:

和蘭公使公文を以て真相調査方要求
13年1月11日附和蘭公使発公文を以て厳重抗議


我方現地の之に対する態度:

11月27日附を以て該事件は支那敗残兵の所為なる旨回答
13年1月14日森島参事官和蘭公使を往訪詳細説明4月19日堀内参事官和蘭公使を往訪
13年2月27日及4月16日見舞金額を手交現地解決(佛國の部参照)
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